マンション購入は住宅ローンの支払い以外にも、毎月の管理費や修繕積立金、駐車場を利用する場合は駐車場代、毎年必要となる税金や、定期的に発生する火災保険料などのランニングコストがかかります。
今回は、マンションに必要な費用とそれぞれの内容についてご紹介させていただきます。
目次
マンションを購入したあと必要となる費用とは?
マンションを購入したあと必要となる費用とは?
マンションを購入したあとも、さまざまな支払いが発生します。マンション購入後に必要な主な費用には下記のようなものがあります。
購入後に必要な費用と支払いペース
- ・管理費(毎月)
- ・修繕積立金(毎月)
- ・駐車場代、駐輪場代(毎月)
- ・固定資産税(毎年)
- ・都市計画税(毎年)
- ・火災保険料、地震保険料(契約次第 ※最長5年に1度)
- ・専有部分の修理費(必要となった時)
マンション購入後からはじまる支払い費用の内容や使用用途について
毎月支払うもの、毎年支払うもの、都度支払うものがある
マンションを購入した後、住宅ローン以外にも支払いがはじまるものがあります。
たとえば管理費や修繕積立金は毎月支払いがあり、固定資産税は年に一度、火災保険・地震保険の支払いは数年に一度のペースで発生します。ここでは、それぞれの項目についてご説明させていただきます。
ここでは、それぞれの項目についてご説明させていただきます。
毎月払う管理費とは?
管理費とは、購入したマンションのエレベーターや廊下、エントランスなど住民全員の共用部分を日常的に維持・管理するために支払う費用の事です。
管理費の用途
管理費の主な用途には、エレベーターの保守・点検費、管理人の人件費、共用部分の清掃費、共用部分の電気代、設備の維持管理費などがあります。
管理費用の額
一般的に専有部分の床面積などを基準として、各住戸の負担額が決められます。そのため、同じマンションでは、一般的に専有面積が広い住戸ほど管理費も高くなります。
管理費用は支払わなくてもいい?
正当な理由なく拒否することは原則不可、区分所有法により法律上では支払う義務があります。管理費用の用途である清掃や管理人への不満などを理由にした拒否も認められず、値上げが総会で適法に決議された場合、値上げ反対や総会欠席であっても従う義務があります。支払い拒否や滞納した場合、管理規約に基づく遅延損害金の上乗せや、督促や法的手続きが行われ、最終的には財産の差し押さえなどにつながる可能性もあります。
毎月払う修繕積立金とは?
修繕積立金とは、将来の共用部分の修繕工事や補修工事のために、マンションの区分所有者が共同で毎月積み立てる費用で、マンションの性能や安全性の維持のほか資産価値を守るために欠かせません。
修繕積立金の用途
一般的に約10年~15年ほどの周期でおこなわれるマンションの外壁塗装や防水工事などの大規模な修繕工事費やエレベーターなど共用設備の交換や修繕、地震や台風など震災で壊れた箇所の補修などで使用されます。
修繕積立金の額
長期修繕計画によって予測した工事時期や費用から、専有面積の広さに応じて各住戸の月額負担額が算出されます。積立方式は、毎月の積立額を一定とする「均等積立方式」と築年数の経過とともに段階的に支払額を上げていく「段階増額積立方式」があります。
修繕積立金は支払わなくてもいい?
管理費と同様、正当な理由なく修繕積立金の支払いを拒否することは、原則としてできません。区分所有法に基づき、区分所有者には建物の管理や修繕に必要な費用を負担する義務があります。そのため、「修繕積立金の使い道に納得できない」といった個人的理由での支払い拒否は原則認められません。また、修繕積立金の額や変更について適法に決議された場合は、反対した場合や総会を欠席した場合でも、原則としてその決議に従う必要があります。
修繕積立金で足りなかったらどうする? 4つの代表的な解決策
●一時金を徴収する
修繕工事に必要な費用が不足した場合に、区分所有者から追加で一時金を徴収する方法です。不足額が大きい場合、1戸あたりの負担が高額になることがあります。
●工事内容や時期の見直し
工事の実施時期の調整や延期、工事の一部分のみ実施をするなど、工事費用自体を縮小させる方法です。工事を先送りにするため、建物や設備の劣化が進むと従来より工事費が高くなったり、将来の資産価値が低下する可能性があります。
●融資を受ける
マンション共用部分リフォーム融資などから、管理組合名義で借り入れをおこない工事費用を確保する方法です。返済のために将来の修繕積立金が値上げされる可能性があります。
●管理費から一時的に振り替える
マンション共用部分の維持費用として徴収している管理費に余裕がある場合、一時的に修繕費への建て替えをおこなう方法です。管理費と修繕積立金は基本的に異なる目的のため、自由に流用はできず、管理規約や総会決議などで適切に処理する必要があります
毎年払う固定資産税とは?
固定資産税とは、土地や建物などの「固定資産」を毎年1月1日時点で所有している人に対して、その資産の所在する都や市区町村に収める地方税のことです。
マンションを購入した場合も、所有している限り毎年固定資産税を納めなければなりません。
固定資産税の計算式
固定資産税の計算式は「課税標準額 × 税率(標準税率1.4%)」で計算できます。
課税標準額は土地と建物は別となります。マンションの場合は土地と建物(専有部分+共用部分の持ち分)でそれぞれ計算されます。納税通知書(課税明細書)で確認することができます。
固定資産税を払わなかったら?
納付期限から一定期間が過ぎると督促状が送付されます。また、滞納していると延滞金が発生します。督促状の指定納税期限から10日を経過しても納税されていない場合、法律上は財産(預貯金・給与・不動産など)の差し押さえが可能となります。支払いが滞った場合、早急に自治体の窓口に相談することが重要です。
毎年払う都市計画税とは?
都市計画税とは、市街化区域内に土地や建物などの「固定資産」を毎年1月1日時点で所有している場合に課せられる地方税のことで、固定資産税とあわせて都や市区町村に収めます。
固定資産税との違いは、固定資産税が原則として全国の土地・家屋などを課税対象とするのに対し、都市計画税は原則として市街化区域(※既に市街地の場所、またはこの先10年以内に優先に開発する場所)内の土地や家屋に限定されており、税金の使途も固定資産税は使い道が自由な普通税に対し、都市計画税は街づくり事業のみに定められた「目的税」な点です。
都市計画税の計算式
都市計画税の計算式は「課税標準額 × 税率(上限0.3%)」で計算できます。
税率は各自治体が条例で定めることができ、0.3%ではなく独自に引き下げている自治体もあります。なお、住宅用地には課税標準の特例や負担調整措置があるため、単純に固定資産の評価額に税率を掛けて計算するわけではありません。
都市計画税税を払わなかったら?
都市計画税は通常、固定資産税の納税通知書に合算されて一緒に請求され、都市計画税を支払わなかった場合は固定資産税と同じ流れで督促や差し押さえがおこなわれます。
数年に1度の火災保険(地震保険)とは?
マンションを住宅ローンで購入した場合、火災保険の加入は金融機関の融資条件になっていることが多く、その場合は加入及び継続は必須となります。
また、地震保険は単独での加入はおこなえず、火災保険とセットでの加入となります。
火災保険の契約期間と支払いサイクル
火災保険は2022年10月以降、最長契約期間が5年となり、2026年現在も最長5年を超える契約はできません。そのため、5年契約の場合は満期のたびに更新や再契約が必要となります。
支払いサイクルは、毎月支払う月払いと契約全期間分の一括払いがあり、一括払いは1回あたりの支出は大きくなりますが、割引が適用されるため、同条件なら月払いよりも総額支出はおさえられる傾向にあります。
火災保険を契約しないリスクとは?
住宅ローンを利用する場合、金融機関から火災保険への加入を求められることがありますが、住宅ローンを利用せず現金で購入する場合でも、火災などによる損害に備えて火災保険への加入が検討されます。
その理由の一つが、火災による損害賠償リスクです。所有する物件が火元となった場合、失火責任法により、通常の過失による失火では原則として近隣への損害賠償責任を負いませんが、重大な過失がある場合には損害賠償責任が発生する可能性があります。
一方、隣家からの「もらい火」で自宅が焼失した場合、隣家に重大な過失がなければ、失火責任法により原則として隣家へ損害賠償を請求することができません。そのため、自宅の損害に備えるためにも、火災保険への加入が重要になります。
共用部分と専有部分、それぞれの設備の修理費用はどうなる?
共用部分の設備について
共用部分は原則として管理組合が維持・修繕し、管理費や修繕積立金などから費用を支払う
共用部分とは、マンションの区分所有者が共同で使用・管理する部分のことです。
ただし、共用部分の中でも専用使用権が設定されている部分については、管理規約などの定めによって、特定の区分所有者が維持・修理費用を負担する場合があります。
また、共用部分であっても、区分所有者などの故意や過失によって破損した場合は、原因をつくった人が修理費用を負担することがあります。
●共用部分の設備・施設の例
エレベーター、エントランスホール、廊下、階段、建物の外壁・屋上、建物の基礎・柱・梁など
●専用使用権が設定されることがある共用部分の例
バルコニー・ベランダ、専用庭など
専有部分の設備について
専有部分は、原則として区分所有者が修理費用を負担する
専有部分とは、区分所有権の対象となる住戸内部などの部分です。専有部分にある設備が故障・劣化して修理や交換が必要になった場合は、原則としてその区分所有者が費用を負担します。
ただし、マンションの管理規約によって、設備の修理・交換や費用負担について別のルールが定められている場合があります。購入前には管理規約や使用細則などを確認しておくことが重要です。
●専有部分に設置され、将来的に修理・交換が必要になる設備の例
給湯器、キッチン、浴室、トイレなど
まとめ
購入後に必要な費用と支払いペース
- ・管理費(毎月)
- ・修繕積立金(毎月)
- ・駐車場代、駐輪場代(毎月)
- ・固定資産税(毎年)
- ・都市計画税(毎年)
- ・火災保険料、地震保険料(契約次第 ※最長5年に1度)
- ・専有部分の修理費(必要となった時)
住宅ローン以外の出費も考慮した資金計画が重要
マンションは購入後も、住宅ローンの返済以外にさまざまな費用が発生します。管理費や修繕積立金、固定資産税、都市計画税、火災保険料などのほか、専有部分の設備が故障した場合には修理・交換費用が必要になることもあります。
また、管理費や修繕積立金は将来的に値上がりする可能性もあります。
マンションを購入する際は、住宅ローンの返済額だけで判断せず、こうした購入後の支出も含めて、無理のない収支計画・資金計画を立てておくことが大切です。















